みかん狩り

あのみかん狩りの青年は元気でいるかしら?
写真に弟と仲良く並んで写っていた母親はもう病気で果てているかもしれないが。
あのマンションに今も住んでいるだろうか?
当時は何と贅沢と思えた住まいもあの青年が住むのならうなづける。

人の縁とは不思議なもので
あの青年の養父も私の知人だった。
実子もいるが養子もかわいいと青年の養父は話し、
養父に付き添われて、なぜか私に挨拶にきた。
恥ずかしそうに眼で私の心の変化を探っていたようだった。
私はうなづき、まだ小学生のときのあの青年にほほ笑んだ。

成人し、彼は母親と私のところへ挨拶に来た。
気の強い母親は自分が産んで養子に出していた息子であることを隠して
ボーイフレンドと紹介した。
私はだまされたふりをしてあまり気のないふりを装いくだらないふざけた話しで
青年の心を打ち解けさせた。
軽率な私の態度に青年は安心したかのように、
人生でしなければならない私への挨拶を済ませた安堵に帰っていった。

青年は友人ともいっしょだった。
友人は私がすでに悟っていることをしきりと知らせたいようすだったが、
良い友に恵まれていることが分かって心から安心した私だった。

青年に今何を何かを語らなければいけない時期にきている。
ほおっておこうか?いやいや、それはいけないし、私も困る。
私事をほったらかしにして、親戚からブーイングを待っている。

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